トロント市の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 人口 | 約279万人(2021年国勢調査、カナダ最大)/グレーター・トロント・エリア(GTA)では約671万人 |
| 面積 | 約631km²(東京23区とほぼ同じ広さ) |
| 位置づけ | オンタリオ州の州都。オンタリオ湖の北岸に位置する |
| 最寄り空港 | トロント・ピアソン国際空港(市の北西に隣接するミシサガ市内、ダウンタウンまで約25〜30km)。ダウンタウン近くにビリー・ビショップ・トロント・シティ空港(近距離路線)もある |
| 日本からのアクセス | 東京からの直行便あり(所要約12〜13時間、運航状況は時期により変わります) |
| 公共交通機関 | TTC(地下鉄・路面電車・バス)、GOトランジット、UPエクスプレス(空港とダウンタウンを結ぶ直通列車、約25分) |
| 当社取扱校 | 4校(Branksome Hall/Upper Canada College/Urban International School/TAIE International Institute)。TAIEは市の北に隣接するソーンヒルに位置 |
| 日本との時差 | −14時間(サマータイム期間は−13時間) |
トロントはどんな街?

トロント(Toronto)は、オンタリオ州南部のオンタリオ湖北岸に位置する、カナダ最大の都市です。人口は約279万人(2021年国勢調査)、周辺を含むグレーター・トロント・エリア(GTA)では約671万人にのぼり、北米でも有数の大都市圏を形成しています。1867年のカナダ連邦成立とともにオンタリオ州の州都となり、金融、ビジネス、芸術、スポーツ、教育といった幅広い分野でカナダの中心的な役割を担ってきました。日本ではオタワよりトロントのほうが知名度が高いことも、この都市の存在感の大きさを物語っています。
ひとことで言うと:高層ビルが立ち並ぶカナダ最大の国際都市でありながら、歴史ある住宅街や渓谷の緑も豊かで、世界中の文化が混ざり合う街。私立高校の選択肢も多く、同じ「トロント」でも学校によって立地の雰囲気がまったく異なります。
トロントの歴史は18世紀末にさかのぼります。1793年にイギリス植民地の拠点「ヨーク」として築かれ、1834年に現在のトロントの名前で市制が施行されました。現在の市域は、1998年に旧トロント市、ノースヨーク、スカボロー、エトビコ、ヨーク、イーストヨークの6つの自治体が合併して誕生したものです。つまり、トロントという一つの市の中に、ダウンタウンの超高層ビル街から、郊外型の住宅地、湖沿いの静かなエリアまで、性格の違う地域がまとまって存在しています。
ボーディングスクールというと、広大な自然に囲まれた郊外のキャンパスを思い浮かべる方が多いかもしれません。トロントの学校は、地下鉄やバスで街へ出られる「都市型」のキャンパスが中心で、大学、図書館、美術館、劇場といった都市の資源を日常の学びに取り込めることが最大の特徴です。マイルストーンカナダが取扱うトロント都市圏の私立校は4校あり、当社の取扱校の中でも学校の選択肢が多いエリアのひとつです。
ただし、4校の立地はそれぞれ大きく異なります。ダウンタウンのすぐそばの歴史的な住宅街にある学校、市の北部にある通学型の学校、市の北に隣接するソーンヒルで広いキャンパスを構える学校と、毎日の通学や休日の過ごし方がまったく変わってきます。この記事の後半「取扱校4校の立地ガイド」では、学校ごとの立地を具体的に解説しています。
地理・気候

トロントはオンタリオ湖の北西岸に位置し、湖岸に沿って東西に広がる都市です。市域全体は比較的なだらかな地形で、市内にはドン川やハンバー川が南北に流れています。川沿いにはラヴィーンと呼ばれる渓谷状の緑地が、街の中に網の目のように入り込んでおり、高層ビルが並ぶ都心からそれほど離れていない場所に、森や小川のある散策路が広がっているのもトロントらしい光景です。ダウンタウンのすぐ南の湖上にはトロント諸島があり、フェリーで渡って自転車やビーチを楽しむこともできます。街のどこからでも見える高さ553mのCNタワーは、方角を確かめる目印にもなっています。
トロントから西へ向かうと、ミシサガ、オークビル、バーリントン、ハミルトンとオンタリオ湖沿いに街が連なります。北にはマーカム、オーロラ、ニューマーケットといったヨーク地域の街が続きます。これらはいずれもトロントを中心とする生活圏の一部であり、トロントの学校を検討する際には、こうした近郊の学校も比較対象になります。
気候は、カナダ東部に典型的な大陸性気候で、四季がはっきりしています。夏は最高気温が25〜30℃前後まで上がり、湿度が高く蒸し暑い日もあります。冬は氷点下の日が続き、断続的に雪が降りますが、オンタリオ湖がもたらす緩衝効果のおかげで、内陸のオタワやニューマーケットなどと比べると、寒さはやや穏やかです。西海岸のバンクーバーやビクトリアのように冬でも雨が中心の気候とは違い、雪景色や紅葉といった季節の変化をはっきり楽しめるのがトロントの魅力でもあります。
冬の生活では、ダウンタウンの地下に広がる歩行者用の連絡通路「PATH」(総延長約30km)が大きな助けになります。地下鉄駅やオフィスビル、ショッピング施設がつながっているため、厳しい寒さの日でも屋外に出ずに移動できます。コート、ブーツ、手袋、帽子といった防寒具の準備は欠かせませんが、屋内の暖房が整っているため、防寒対策さえしっかりしていれば、日常生活への影響は限定的です。
人口・都市規模
トロントの人口は約279万人(2021年国勢調査)で、2016年の約273万人から約2.3%増加しました。市域の人口密度は1km²あたり約4,400人と、カナダの主要都市の中でも高い水準です。市の人口は、トロントを含むGTA全体(約671万人)の約4割を占めており、周辺の都市から通勤・通学で毎日多くの人が流入するため、昼間の街の活気はさらに大きくなります。

トロントは、世界でも有数の多文化都市として知られています。住民の約半数が海外生まれとされ、街を歩けば、英語以外のさまざまな言語が聞こえてきます。各国の料理を楽しめるレストランも多く、エリアごとに異なる文化的な街並みが形成されています。多様な背景を持つ人々が暮らす環境のため、留学生が「外国人」として目立ちにくく、自然に街に溶け込みやすいと言われています。
日本との縁も深く、在トロント日本国総領事館があるほか、ノースヨーク地区には日系人の文化活動の拠点として知られる日系文化会館(Japanese Canadian Cultural Centre)があります。日本食材を扱う店や日本食レストランも市内に多く、食事や日用品の面で、日本人留学生が困る場面は少ないと言えます。ただし、学校やホームステイ先では英語を使う時間が長くなるため、日本人コミュニティに頼りすぎず、積極的に英語環境に身を置くことも大切です。
産業・経済
トロントは、カナダ経済の中心地です。ダウンタウンのベイ・ストリート周辺にはトロント証券取引所があり、カナダ主要銀行の本社が集まる金融街を形成しています。金融に加えて、テクノロジー、医療、教育、メディア、エンターテインメントなど、多様な産業が集積しており、特定の産業に依存しない、バランスの取れた経済基盤を持つ都市です。この雇用の多様さが、世界中から人を引きつける理由の一つになっています。
高校留学の観点では、こうした産業の集積が、卒業後の進路を考えるうえでの身近なロールモデルになる点も見逃せません。通学の途中で目にする大学や病院、オフィス街は、そのまま「将来の選択肢」を具体的にイメージする材料になります。トロント大学をはじめとする有名大学が市内にあることは、大学進学を目指す生徒にとって、学校選びの際の大きな安心材料のひとつです。
治安・安全性
トロントは、北米の大都市の中では比較的治安が良いと評価されることの多い街です。多くの住宅街は落ち着いており、夜遅くまで人通りがあるエリアも多くあります。マイルストーンカナダが取扱うトロントの学校が位置する、ローズデールやディア・パークといったエリアは、歴史ある閑静な住宅街として知られています。
一方で、人口の多い大都市であることに変わりはなく、ダウンタウンの繁華街では、スリや置き引きなどの軽犯罪に注意が必要です。夜間に人通りの少ない道を一人で歩かない、スマートフォンや貴重品を人目につく場所に置きっぱなしにしない、といった基本的な注意は欠かせません。TTC(地下鉄・バス)を夜間に利用する際は、人の多い車両や明るいホームを選ぶと安心です。
全寮制や寄宿プログラムのある学校では、寮の監督体制や門限、外出のルールが整っているため、学校生活の中では、安全面で過度に心配する必要はありません。通学型の学校の場合は、通学ルートや放課後の過ごし方について、入学前に学校やホームステイ先とよく相談しておくことをお勧めします。

アクセス
日本からトロントへは、東京からの直行便を利用でき、所要時間は約12〜13時間です(運航状況は時期により変わります)。到着地のトロント・ピアソン国際空港は、市の北西に隣接するミシサガ市内にあり、ダウンタウンまでは約25〜30kmの距離です。空港とダウンタウンのユニオン駅を結ぶ直通列車「UPエクスプレス」を使えば、約25分で都心に到着します。また、ダウンタウンのウォーターフロント近くには、国内の近距離路線が中心のビリー・ビショップ・トロント・シティ空港もあります。
市内の移動は、TTCの地下鉄・路面電車・バスが中心です。主要な地下鉄路線が都心部を南北・東西に走っており、PRESTO(プレスト)というICカードで乗り換えも含めてスムーズに利用できます。ミシサガ、オークビル、ハミルトンといった西側の街や、マーカム、オーロラ、ニューマーケットなど北側の街とは、GOトランジットの鉄道・バスで結ばれており、近郊の学校を訪問する際にも便利です。
保護者の方がお子様を訪ねる際は、直行便で空港に到着し、UPエクスプレスと地下鉄を乗り継げば、ダウンタウンの学校へも比較的簡単にたどり着けます。ホテルの選択肢も豊富で、学校見学とあわせて、ナイアガラの滝やオタワなど、周辺の観光地へ足を延ばす旅程を組みやすいのも、トロントの強みです。
取扱校4校の立地ガイド
ここからは、マイルストーンカナダが取扱うトロント都市圏の4校について、それぞれの立地を詳しくご紹介します。4校とも「トロント」と呼ばれるエリアにありますが、ダウンタウンのすぐそばにある学校、市の北部にある学校、さらに北に隣接するソーンヒルにある学校と、立地の個性は大きく異なります。まずは、4校の位置づけを比較表で確認してください。
| 学校 | エリア | 通学・滞在 | 立地の特徴 |
|---|---|---|---|
| Urban International School | ノースヨーク(市の北部) | 通学型 | フィンチ・アベニュー・ウエスト沿い。ヨーク大学ハイツ地区 |
| Upper Canada College | ディア・パーク(市の中央北部) | 通学・寄宿 | ダウンタウンの北、広大な緑のキャンパスを構える高級住宅街 |
| Branksome Hall | ローズデール(ダウンタウン近郊) | 通学・寄宿(7〜12年生) | ブロア通りとヤング通りの交差点に近い、歴史ある住宅街。地下鉄駅が徒歩圏 |
| TAIE International Institute | ソーンヒル(トロントの北に隣接) | 通学・寄宿 | 5エーカーのキャンパス。2024年にダウンタウンから移転 |
Urban International School(アーバン・インターナショナル・スクール)
ノースヨークに位置する通学型の私立高校。平均クラスサイズ約15名の少人数制で、日本語スタッフも在籍。
学校詳細を見る →
Upper Canada College(アッパー・カナダ・カレッジ)
1829年創立、カナダを代表する男子校。IBフルプログラムを提供し、ダウンタウン北の広大な緑のキャンパスで学べる。
学校詳細を見る →
TAIE International Institute(TAIEインターナショナル・インスティテュート)
1998年創立。2024年にソーンヒルの5エーカーの新キャンパスへ移転。7〜12年生が通学・寄宿で学べる国際色豊かな学校。
学校詳細を見る →Urban International School:ノースヨークで学ぶ、通学型の少人数校
Urban International School(アーバン・インターナショナル・スクール、UIS)は、トロント市北部のノースヨーク地区に位置する通学型の私立高校です。メインエントランスはフィンチ・アベニュー・ウエスト沿いにあり、ヨーク大学ハイツと呼ばれるエリアにあたります。12歳から18歳の約400名が在籍し、平均クラスサイズは約15名と、少人数制で学べるのが特徴です。ノースヨークは1998年の合併までは独立した自治体だった地域で、ダウンタウンの高層ビル街とは異なる、落ち着いた住宅地と商業エリアが混在する雰囲気があります。
UISは全寮制の学校ではなく通学型のため、滞在先はホームステイなどを手配し、そこから通学する形が基本になります。地下鉄1号線のフィンチ・ウエスト駅方面へバスや徒歩でアクセスしやすいエリアで、通学の足は公共交通機関が中心です。ダウンタウンまでは電車で出られるものの、他の3校のように都心の徒歩圏というわけではありません。この点は、「街の中心で暮らしたい」のか「落ち着いた郊外で、少人数でしっかり学びたい」のかによって、評価が分かれるポイントです。
Upper Canada College:ダウンタウン北のディア・パークに広がる、緑のキャンパス
Upper Canada College(アッパー・カナダ・カレッジ、UCC)は、1829年創立の男子校で、カナダを代表する名門校のひとつです。住所はロンズデール・ロード220番地で、ダウンタウンの北、ディア・パーク(Deer Park)と呼ばれる住宅街に位置します。もともとはダウンタウンのキング・ストリート・ウエストにありましたが、当時まだ田園地帯だったディア・パークに広大なキャンパスを構えて移転し、現在に至ります。学校の敷地が広大なため、アベニュー・ロードがキャンパスにさえぎられて途切れているほどです。IBのフルプログラムを提供するIBワールドスクールでもあります。
周辺は、高級住宅街として知られるフォレスト・ヒルに隣接しており、女子の名門校ビショップ・ストラハン・スクールも、すぐ近くにあります。ダウンタウンの中心部までは、地下鉄1号線沿線へバスや徒歩で出ることができ、都心から離れすぎず、静かな環境で学べる立地です。また、UCCは、郊外にある430エーカーのノーバル野外教育センターを、1939年から教育プログラムの中核のひとつとして運営しています。平日は都市型キャンパスで学び、野外教育プログラムでは自然の中でリーダーシップを学ぶという、都市と自然を両立できる環境は、この学校ならではの魅力です。
Branksome Hall:ダウンタウンのすぐ北、歴史ある住宅街ローズデール
Branksome Hall(ブランクサム・ホール)は、ダウンタウンの北に位置するローズデール(Rosedale)にある女子校です。住所はエルム・アベニュー10番地で、学校自身が「ダウンタウン・トロントで最も歴史ある住宅街のひとつ」と紹介する、緑豊かで落ち着いた環境にキャンパスを構えています。13エーカーの敷地に、幼稚園から12年生まで約900名が在籍するトロント唯一の全学年IBワールドスクールで、7〜12年生が利用できる寄宿プログラムもあります。もともとは1903年にブロア・ストリート・イーストで創立され、現在の地へ移ってきた歴史を持ちます。
この学校の最大の強みは、「静かな住宅街にいながら、都心の資源がすぐ手の届く場所にある」ことです。最寄りの地下鉄駅はブロア・ヤング駅とシャーボーン駅で、トロント大学や図書館、劇場、ヤング通りとブロア通りが交わる繁華街にも徒歩圏でアクセスできます。キャンパス周辺には、カナディアン・タイヤ、ウィナーズ、ステープルズといった日用品の店や、ロンゴス、Hマートなどのスーパーマーケットがあるほか、CIBC、RBC、TD、スコシアバンク、BMOなどの銀行も集まっており、寄宿生活に必要な買い物は、基本的に徒歩圏で済ませることができます。
TAIE International Institute:2024年にダウンタウンからソーンヒルへ移転した、5エーカーのキャンパス
TAIE International Institute(TAIEインターナショナル・インスティテュート)は、1998年にダウンタウンのチャーチ・ストリートで創立された学校です。トロント都市大学(旧ライアソン大学)やトロント大学、イートン・センターにも近い、まさに都心のど真ん中で、約25年間にわたり運営されてきました。その後、2024年に、トロントの北に隣接するソーンヒル(ヨーク地域)に、5エーカーの広さと約50,000平方フィートの校舎を備えた新キャンパスを開設しました。住所はマレン・ドライブ21番地です。
この移転により、TAIEは、ダウンタウンの高層ビル街の学校から、広い敷地を持つ郊外型のキャンパスへと、立地の性格が大きく変わりました。7〜12年生が通学・寄宿で学べ、敷地内に2つの寄宿舎、キャンパス外に3つの寄宿舎とホームステイが用意されています。トロント都心へは電車やバスで出ることができ、郊外の広いキャンパスと、都市へのアクセスを両立した立地と言えます。なお、ソーンヒルは厳密にはトロント市の外にある、ヨーク地域のエリアです。

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