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2026-08-26

アルバート・カレッジ(Albert College)

オンタリオ州ベルビル。トロントとキングストンのほぼ中間、ベイ・オブ・キンティに面した街に、アルバート・カレッジ(Albert College)があります。創立は1857年。カナダ連邦が成立する10年前に生まれた、カナダ最古の男女共学ボーディングスクールです。

全校生徒は約200名。そのうち寮生は約95名で、15か国以上から集まっています。カナダの名門ボーディングスクールの中では小規模な部類に入りますが、その小ささこそがこの学校の設計思想です。寮の部屋はほとんどが1人部屋で、教員と生徒の距離が近く、一人ひとりに目が届く。大規模校では実現しにくい環境が、ここには揃っています。

マイルストーンカナダ芦田
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アルバート・カレッジの個性の一つは「1人部屋が基本」という点です。ボーディングスクールは2人部屋が主流なので、ここははっきりした違いになりますね。ルームメイトとの関係に不安がある方、一人の時間が必要なタイプのお子さんには、この一点だけでも検討する価値があります。加えてESLプログラムがあるため、英語力が完成していない段階からでも入学できます。歴史ある学校でありながら、留学生の受け入れ体制が現実的に整っている学校です。

アルバート・カレッジ基本情報

学校名 アルバート・カレッジ(Albert College)
所在地 オンタリオ州ベルビル
住所・地図 160 Dundas Street West, Belleville, Ontario
創立 1857年(カナダ最古の男女共学ボーディングスクール)
対象学年 通学生はプレキンダーガーテン~グレード12、寮生はグレード7~12
学生数 約200人(うち留学生約95人、日本人9人)
留学生比率 約50%。15か国以上から在籍
共学/別学 共学
滞在形式 キャンパス一体型の寮(3棟)。ほとんどが1人部屋
入学時期 9月(ESLサマースクールは夏期3週間)
提供プログラム オンタリオ州高校卒業資格(OSSD)、AP、ESL
主な加盟 CAIS/CIS Ontario/The Duke of Edinburgh's Award
ホームページ https://www.albertcollege.ca/
公式SNS
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🍁 FAIR INFO この学校は「カナダ留学フェア」に参加予定で、担当者と直接話せます。日程・参加校はこちら

学校の概要と特徴

アルバート・カレッジは1857年、メソジスト系の教会によってベルビル・セミナリーとして創立されました。校名は、ヴィクトリア女王の夫であるアルバート公にちなんでいます。カナダ連邦成立が1867年ですから、この学校は国よりも古いということになります。1917年の火災を経て現在のダンダス・ストリート西の校地に移り、以来100年以上にわたって同じ場所で運営されてきました。

教育プログラムの骨格をなすのが、ファイブA's(Five A's)と呼ばれる5つの柱です。Academics(学業)、Arts(芸術)、Athletics(スポーツ)、Active Citizenship(社会参加)、Adventure(アドベンチャー)の頭文字を取ったもので、全校生徒がこの5分野すべてに取り組みます。学業を中心に据えつつ、芸術やスポーツを「やりたい人だけの選択肢」にしない設計です。大学出願時に課外活動の実績が問われる北米の入試環境において、この構造は実務的な意味を持ちます。

🏛️
カナダ最古の共学ボーディング
1857年創立。男女共学のボーディングスクールとしてはカナダで最も長い歴史を持ちます。
🛏️
寮はほとんどが1人部屋
ベッド、マットレス、机、椅子、衣類収納を備えた個室。ルームメイトとの相性に左右されません。
📖
ESLプログラムあり
中学部・高校部それぞれにESLを設置。英語力が完成していない段階からの入学に対応します。
👥
全校約200名の小規模校
大規模校では回ってこない役割やチャンスが、一人ひとりに届きやすい規模です。

「小さい学校であること」を、この学校は弱点ではなく設計思想として掲げています。大規模校であれば選抜に漏れるような場面でも、アルバートでは生徒が代表チームやリーダーシップの役割に手を挙げられる。生徒数200名という規模は、名門ボーディングスクールの中では小さい部類ですが、留学生にとっては「埋もれない」という現実的な利点につながります。カナダの名門ボーディングスクール全体の位置づけについては、カナダの名門ボーディングスクール完全ガイドもあわせてご覧ください。

ロケーション

ベルビルは、トロントとキングストンのほぼ中間に位置する人口約5万人の街です。オンタリオ湖に注ぐベイ・オブ・キンティに面し、湖水と緑に囲まれた落ち着いた環境にあります。トロントからは車でおよそ2時間。ベルビル駅はトロントとオタワ・モントリオールを結ぶ鉄道の主要路線上にあり、鉄道でのアクセスも確保されています。空港からの移動距離という点では、地方都市の中では恵まれたほうです。

都市部ではないため、繁華街の誘惑や夜間の外出リスクといった、大都市の学校で保護者が心配する要素は相対的に小さくなります。一方で「刺激が少ない」と感じる生徒もいるでしょう。学校が週末のアクティビティを組み、長期休暇中も寮に残る選択肢を用意しているのは、この立地条件を踏まえた運営です。

気候はオンタリオ州の内陸型で、冬はしっかり冷え込み雪も降ります。BC州の温暖な地域と比べると寒さは厳しく、防寒対策は必須です。ただし雪や氷を前提とした生活は、アイスホッケーやスケート、冬のアウトドア活動といった「カナダらしい経験」と表裏一体でもあります。四季がはっきりしている点は、日本から来る生徒にとってむしろ馴染みやすい面があります。

ベルビル市公式サイト

キャンパス・施設

キャンパスは、歴史ある校舎群と近年整備された施設が組み合わさった構成になっています。チャペル、ダイニングホール、複数のアートルーム、サイエンス棟などが敷地内に配置され、通学生と寮生が同じ建物で学びます。

中学部(グレード7・8)と高校部(グレード9~12)はシニアスクールの校舎に同居しており、学年をまたいだ交流が生まれやすい構造です。

近年の大きな整備としては、寄付によって全額をまかなった健康・ウェルネスセンター(Alpin and Peggy Drysdale Health and Wellness Centre)の開設があります。校内には看護師とカウンセラーが常駐しており、体調不良やメンタル面の相談に対応する体制が整えられています。海外で暮らす中高生にとって、医療とメンタルヘルスの窓口が校内にあることの安心感は小さくありません。

 

  • 健康・ウェルネスセンター:看護師とカウンセラーが常駐し、健康面の相談に対応します。
  • 寮(3棟):ベイカーハウス、グレアムホール、ヴィクトリアマナー。各棟にハウスディレクターとアシスタントが配置されています。
  • チャペル・ダイニングホール:創立以来の伝統を伝える歴史的建造物。
  • サイエンス棟・アートルーム:理科実験と芸術系授業の専用スペース。
  • ロボティクス・技術系設備:学校が拡充を進めている分野のひとつです。

寮・生活環境

寮はベイカーハウスグレアムホールヴィクトリアマナーの3棟で構成されます。各棟にハウスディレクターとアシスタントディレクターが配置され、それぞれの棟が独自の雰囲気を持っています。棟ごとに保護者向けのニュースレターが定期的に発行されており、日々の様子が家庭に届く仕組みになっている点は、遠く離れた家族にとって実用的な安心材料です。

最大の特徴は、部屋の多くが1人部屋(個室)であることです。ベッド、マットレス、机、椅子、衣類収納が備え付けられています。多くのボーディングスクールが2人部屋を基本とする中で、これは明確な差別化点です。ルームメイトとの相性という、留学生活で最も予測しにくい変数を最初から取り除けます。一人で過ごす時間を必要とするタイプの生徒や、集中して勉強したい生徒にとっては大きな利点になります。

寮生は、感謝祭休暇、11月の休暇、2月の休暇、春休み、ヴィクトリアデーの連休といった長期の週末に、キャンパスに残ることができます。この期間もプログラムと食事が提供されるため、毎回帰国したり親戚を頼ったりする必要がありません。日本からの留学生にとって、この「帰らなくてよい選択肢」があるかどうかは、渡航費と手間の両面で無視できない差になります。

毎年9月には、1973年から続くオリエンテーションキャンプが実施されます。授業が始まる前に、生徒と教職員が数日間ともにカナダの自然の中で過ごすというもので、新入生が学校に馴染むきっかけとして機能しています。学年の始まりに関係性を作ってしまうこの仕組みは、途中入学の生徒や留学生にとって特に効果的です。

マイルストーンカナダ森
マイルストーンカナダ森

私自身も子どもを持つ親として思うのですが、寮の個室というのは「逃げ場がある」ということなんですね。慣れない環境で毎日を過ごすとき、誰にも気を遣わず休める場所があるかどうかは、想像以上に大きな差になります。もちろん、常に誰かと一緒にいるほうが英語も伸びるし寂しくないという考え方もあります。お子さんの性格を一番わかっているのは保護者の方ですので、そこはご家庭でよく話し合っていただきたい部分です。

クラブ・スポーツ・アクティビティ

スポーツはファイブA'sの一角を占め、全校生徒が何らかの形で参加します。バスケットボール、サッカー、ラグビー、水泳、ラクロス、陸上競技などが、代表チーム(ヴァーシティ)と校内リーグ(イントラミューラル)の両方で展開されています。小規模校であるがゆえに、経験の浅い生徒でも代表チームに入るチャンスがある点は、競技を続けたい生徒にとって重要なポイントです。

ファイブA'sの中で特徴的なのがAdventure(アドベンチャー)です。カナダの自然環境を生かした野外活動が、選択肢ではなくプログラムの一部として組み込まれています。加えて、国際的な青少年育成プログラムであるDuke of Edinburgh's Awardの認定校でもあり、奉仕活動、技能、身体活動、遠征の4分野に取り組んで国際的に通用する認定を取得できます。この認定は大学出願時の実績としても評価されます。

Active Citizenship(社会参加)の柱では、地域のボランティア活動やリーダーシッププログラムが用意されています。Arts(芸術)では、美術、音楽、演劇に加えてロボティクスや技術系のプログラムが拡充されつつあります。ジュニアスクールの生徒向けには、ゴルフ、チェス、園芸、屋内スポーツ、語学クラブ(中国語、スペイン語など)、レゴといった課外活動が、多くの場合追加費用なしで提供されています。

カナダの私立高校をスポーツの観点から比較検討したい方は、スポーツ視点で見るカナダ私立高校をご覧ください。州によるリーグ構造の違いや、競技ごとの学校選びの考え方を整理しています。

教育システム・カリキュラム

アルバート・カレッジはオンタリオ州のカリキュラムに沿って運営され、卒業時にはOSSD(Ontario Secondary School Diploma)が授与されます。OSSDはカナダ国内はもちろん、世界各国の大学で広く認知されている高校卒業資格です。学校は州のカリキュラム基準を上回る教育を掲げており、組織力、責任感、自律性、協働、自己管理、主体性という6つの学習スキルの育成を明示しています。OSSDの仕組みについてはOSSDとはで詳しく解説しています。

学力に余裕のある生徒にはAP(Advanced Placement)科目が用意されています。現在提供されているのは、グレード11のAP English Language and Composition、グレード12のAP History(World)、グレード12のAP Computer Science Aです。APは大学初年度レベルの内容を高校で履修する制度で、試験のスコア次第では大学の単位認定につながる可能性があります。提供科目数は大規模校と比べると限定的なので、志望分野との相性は事前に確認しておきたいところです。APの詳細はAPとは?カナダ高校留学での位置づけをご覧ください。

学校は中学部(グレード7・8)と高校部(グレード9~12)に分かれています。中学部では学習習慣とスキルの形成に重点が置かれ、体験型の学習を通して高校段階への橋渡しを行います。IBプログラムは提供していないため、IBを条件に学校を絞っている場合は選択肢から外れる点にご注意ください。

大学進学サポート

学校が公表している数字として、卒業生の100%が大学など高等教育機関へ進学しています。主な進学先には、トロント大学、ウォータールー大学、ブリティッシュコロンビア大学、マクマスター大学、クイーンズ大学といったカナダの主要大学が並びます。進学先はカナダ国内にとどまらず、アメリカや他国の大学へ進む卒業生もいます。奨学金を獲得して進学する生徒も少なくありません。

進学指導は、専任のガイダンス部門が担当します。大学出願の各段階で個別のサポートが提供され、生徒が自分に合った進路を選べるよう支援する体制です。北米の大学出願では、成績だけでなく課外活動の実績やエッセイが評価対象になります。ファイブA'sによって全生徒が芸術・スポーツ・社会参加に取り組んでいる構造は、出願書類を作る段階で書くことがあるという実務的な強みにつながります。

また、Duke of Edinburgh's Award の取り組みや、リーダーシッププログラム、プリフェクト(上級生の代表役)としての経験は、いずれも出願時に具体的な実績として提示できるものです。小規模校ゆえに、こうした役割が特定の生徒に集中せず、多くの生徒に機会が回ってくる点も見逃せません。カナダの高校卒業後の進路の選択肢については、カナダ高校卒業後の進路|日本の大学に帰る?カナダの大学に残る?で整理しています。

留学生サポート体制

アルバート・カレッジにはESL(English as a Second Language)プログラムが設置されています。中学部(グレード7・8)と高校部(グレード9~12)のそれぞれに用意されており、通常の授業と並行して英語力を伸ばす仕組みです。あわせて、英語力の測定と学習計画を立てるためのELPT(English Language Preparation and Testing)も提供されています。英語力がまだ完成していない段階で入学を検討する場合、この体制の有無は決定的な違いになります。

夏には3週間のESLサマースクールが開催されます。12歳から18歳を対象とした認定コースで、修了するとオンタリオ州の単位1つと、英語力の評価および学習計画を受け取ることができます。いきなり1年間の留学に踏み切るのではなく、まず夏に学校を体験してから本入学を判断するという使い方ができる点は、実務的に大きな利点です。

18歳未満の留学生に義務づけられているガーディアン(後見人)についても、学校が制度の説明と選択肢の案内を行っています。ガーディアンは英語を話し、カナダ国籍または永住権を持ち、21歳以上で、オンタリオ州に居住している必要があります。学生ビザの取得を含め、渡航前の手続きは複数の要素が絡むため、早い段階から準備を始めることをおすすめします。

日本人在校生の声(学校公式)

アルバート・カレッジは、日本から留学している在校生のインタビューを公式サイトで公開しています。エージェントを介さない学校の一次情報として、実際に通っている生徒がどのような毎日を送っているかを確認できます。日本人が9名在籍しているという数字の実感を持ちたい方は、あわせてご覧ください。

日本人在校生インタビューを見る(学校公式サイト)

留学生向けの奨学金として、需要と実績に基づき年間50万カナダドル以上が支給されています。また学校は、日本語をはじめ中国語、スペイン語、韓国語の案内資料を用意しており、保護者が母語で学校の概要を把握できるようになっています。英語力ゼロからの留学については、英語力ゼロでもカナダ高校留学はできる?もあわせてご覧ください。

2024年にカナダ政府が導入した留学生の就学許可申請の上限措置について、学校は初等・中等教育機関は対象外であり、アルバート・カレッジで学ぶ生徒には適用されないと公式に案内しています。すでに就学許可を持っている生徒や、更新手続きにも影響はありません。制度は変更される可能性があるため、出願時点の最新情報をご確認ください。

マイルストーンカナダ財田
マイルストーンカナダ財田

オンタリオ州の学校をご検討中の方から「トロントから離れていて大丈夫か」とよく聞かれます。ベルビルは鉄道が通っていて、トロントまで2時間ほど。地方都市としては移動しやすいほうです。それよりも実際に効いてくるのは、街が小さいぶん学校の外の日本語環境が限られるという点で、これは英語を伸ばしたい生徒には有利に働きます。私はオンタリオ担当として現地の学校を回っていますので、他校との比較を含めてご相談いただければと思います。

費用

最新の費用については、以下の料金表をご確認ください。学費・寮費・諸経費を含む詳細は、お気軽にお問い合わせください。

アルバート・カレッジの場合、寮費込みの学費のほかに、新入生登録料、諸経費の前払い金、ESLプログラム費用、ガーディアン費用、航空券、医療保険などが必要になります。総額でいくらかかるかの考え方については、カナダ高校留学の費用の「現実」で内訳を解説しています。

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