
「カナダ留学」と聞いてバンクーバーを思い浮かべる方は多いのですが、BC州のボーディングスクールを実際に並べてみると、少し意外な地図が見えてきます。寮を持つ私立高校の多くは、バンクーバー市内ではなく、フェリーで海を渡った先のバンクーバー島に集まっているのです。
同じ「BC州のボーディングスクール」でも、100年以上の歴史を持つ伝統校から2018年開校の新しいIB校まで、また大都市の中の男子校から湖畔の共学校まで性格はさまざまです。この記事では、BC州の全寮制私立高校9校を比較し、エリアごとの違いや学校選びのポイントを整理します。
なお、本記事でいうバンクーバー島とは、バンクーバー市の西側に浮かぶ、州都ビクトリアを含む大きな島のことです。バンクーバー市そのものは島ではなく本土側にあるため、名前が紛らわしい点にご注意ください。
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BC州のボーディングスクール一覧
BC州の主なボーディングスクール9校を比較表にまとめました。費用は学校ごとに毎年改定されるため目安としてご覧いただき、最終的な金額は各校の公式情報でご確認ください。
| 学校名 | 所在地 | 男女 | IB | AP | タイプ | 年間費用目安 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Bodwell High School | ノースバンクーバー | 共学 | 有 | 有 | インター型 | CAD 59,500 |
| St. George's School | バンクーバー | 男子校 | 無 | 有 | ローカル型 | CAD 105,200 |
| St. Michaels University School | ビクトリア | 共学 | 無 | 有 | ローカル型 | CAD 101,290 |
| St. Margaret's School | ビクトリア | 女子校 | 有 | 無 | ローカル型 | CAD 88,000 |
| Glenlyon Norfolk School | ビクトリア | 共学 | 有 | 無 | ローカル型 | CAD 90,200 |
| Brookes Westshore | ビクトリア | 共学 | 有 | 無 | ローカル型 | CAD 67,000 |
| Shawnigan Lake School | ショーニガンレイク | 共学 | 無 | 有 | ローカル型 | CAD 104,640 |
| St. John's Academy Shawnigan Lake | ショーニガンレイク | 共学 | 有 | 無 | ローカル型 | CAD 67,250 |
| Brentwood College School | ミルベイ | 共学 | 無 | 有 | ローカル型 | CAD 105,000 |

バンクーバー島の学校をご検討中のご家庭から「空港から遠くて大変では?」とよく聞かれます。実際には、バンクーバー国際空港から乗り継ぎ便やフェリーで島へ渡る形になるため、初回の渡航や長期休暇の帰省では移動の段取りが大切です。到着日の動き方まで一緒に確認していきますので、距離だけで候補から外してしまうのはもったいないと思います。
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エリア別に見るボーディングスクール
BC州のボーディングスクールは、大きく「本土のバンクーバー都市圏」と「海を渡ったバンクーバー島」に分かれます。学校所在地マップで位置関係を確認しながら、バンクーバーから島の南部、さらに島の内陸へと範囲を広げる形で、エリアごとの特徴を紹介します。
バンクーバー都市圏
バンクーバー国際空港から近く、日本からの直行便でそのまま学校へ向かえるエリアです。都市の文化施設と海・山の自然が近接しているのが特徴ですが、寮を持つ私立高校はこのエリアでは2校に限られます。ノースバンクーバーの街ガイドもあわせてご覧ください。
ビクトリア
バンクーバー島の南端にあるBC州の州都です。カナダの中でも温暖な気候と治安の良さで知られ、4校がダウンタウンから車で10〜25分ほどの落ち着いた住宅地にキャンパスを構えています。バンクーバーからはフェリーで約1時間半、飛行機なら約25分の距離です。ビクトリアの街ガイドもあわせてご覧ください。
約CAD 90,200
IBフルコンティニュアム校。Pemberton Woodsキャンパス内に小規模な寮を持ち、教職員家庭でのファミリーボーディングも選べます。
ショーニガンレイク・ミルベイ(Cowichan Valley)
ビクトリアから北へ車で約45分、湖と森と海に囲まれたCowichan Valleyのエリアです。街の刺激は少ない分、生徒の大半が寮で暮らす本格的な全寮制校が集まっており、寮生活そのものに重きを置いた学校生活を送りやすい環境です。ショーニガンレイクとミルベイの街ガイドもあわせてご覧ください。
BC州で学校を選ぶポイント
一覧だけを見ると学費やIB/APの有無に目が行きがちですが、実際の学校選びではそれ以外の要素も同じくらい重要です。
- 本土か島か:9校のうち7校はバンクーバー島にあります。空港からの移動にフェリーや乗り継ぎ便が加わる点を、生活のしやすさとあわせて考える必要があります。
- 寮生の比率:生徒の約8割が寮生という学校もあれば、全校1,000人を超える中で寮生は100名前後という学校もあります。
- ローカル型かインター型か:BC州のボーディングスクールはローカル型が中心です。留学生比率の高い環境から始めたい場合は、選択肢が限られることを知っておきましょう。
- IB・APの有無:ビクトリアやショーニガンレイクにはIB校が多く、AP中心の学校とは授業の進め方や求められる英語力の水準が異なります。
- 男子校・女子校・共学:BC州のボーディングスクールは共学が中心で、男子校・女子校はそれぞれ1校ずつです。
- 学校規模:全校約200名の小規模校から約1,000名の大規模校まで幅があり、生徒同士の距離感やサポート体制の密度が異なります。
- 出願時の英語力:ローカル型の学校は、入学後に伸ばすよりも「ある程度できる状態で入る」ことを前提にしている場合が多く見られます。
- 学費と寮費の総額:本記事の学費は目安のため、出願前に必ず最新の学校公式情報で確認してください。
- 入学時期:Grade 7から寮に入れる学校と、Grade 8以降の受け入れを基本とする学校があります。

親の立場で見落としやすいのが、週末の寮の様子です。寮生が大半を占める学校では週末もキャンパスがにぎやかですが、通学生が中心の学校では、週末は寮生だけの静かな時間になります。どちらが良いかはお子さんの性格次第なので、気になる学校は寮生の人数や週末の過ごし方もあわせて確認してみてください。
BC州とオンタリオ州の違い
カナダのボーディングスクール選びでは、BC州とオンタリオ州がよく比較対象になります。どちらが優れているというものではなく、環境の傾向が異なると捉えるのが実情に近いです。
| 比較項目 | BC州 | オンタリオ州 |
|---|---|---|
| 学校の分布 | バンクーバー島に伝統校が集中し、本土のボーディング校は限られる | トロント周辺を中心に、州内各地に伝統校が点在 |
| 都市環境 | バンクーバーの都市型と、島の自然環境型に分かれる | トロント都心型からNiagaraの郊外型まで幅がある |
| 気候 | 沿岸部は比較的温暖で雪が少ない一方、秋から春は雨の日が多い | 冬の寒さと積雪がはっきりしている |
| 卒業資格 | BC州の卒業資格(Dogwood Diploma) | オンタリオ州の卒業資格(OSSD) |
| 大学進学との相性 | UBCなど西部の大学への進学がスムーズ | トロント大学など東部の大学への進学がスムーズ |
単純なランキングでは選べない理由
BC州には、大都市の中の学校から湖畔や海辺の自然環境型まで、性格の異なるボーディングスクールがそろっています。「どこが一番良いか」ではなく、「お子さんの性格・英語力・進学目標・寮生活への適性に、どの学校が合っているか」で考えることが、後悔しない学校選びにつながります。
気になる学校が見つかったら、まずは学校比較ページや各校の詳細ページで具体的な生活環境を確認し、最終的な判断材料としてご活用ください。カナダ全体のボーディングスクールを俯瞰したい方は、カナダのボーディングスクール総合ガイドもあわせてご覧ください。私立高校全体から探したい場合は私立高校一覧をご参照ください。





