最終更新:2026年8月時点の公開情報(2027年出発向けスケジュールを追加)
「PAL」という言葉、学校からの案内やビザ関連の記事で見かけたことはありませんか?
2024年1月からカナダの学生ビザ(Study Permit)申請に関わる制度で、留学の種類によっては必須の書類になっています。 ここでは細かい制度の全てではなく、「自分(またはお子様)にとって関係があるのか」「関係あるならどう対応すればいいのか」を中心に、実務的に整理してご説明します。
PALって結局なに?
📌 一言でいうと
PAL(Provincial Attestation Letter/州・準州認証レター)とは、留学先の州・準州政府が「この生徒の枠は、うちの州に割り当てられた受け入れ人数の中にきちんと確保されています」と証明する書類です。学生ビザそのものではなく、学生ビザ申請にあわせて提出する添付書類の一つという位置づけです。
💡 たとえるなら… カナダ全体で受け付けられる留学生の「整理券」の総数があらかじめ決まっていて、それが各州に配分されています。PALは、自分がその州の配分枠の中にきちんと席を確保できていることを示す「整理券の控え」のようなものです。整理券(枠)がなければ、そもそも申請の列に並ぶことすらできません。
なぜPALが必要になったの?
2024年1月22日、カナダ政府(IRCC)は留学生数の急増によって住宅事情や公共サービスへの負担が大きくなっていることを理由に、学生ビザ発行数に全国的な上限(Cap)を設定しました。その枠を各州・準州に人口比などで配分し、「配分枠の中にいることを証明する仕組み」として導入されたのがPALです。2026年現在もこの上限制度は継続しており、むしろ年々絞り込まれる傾向にあります。
2024年1月22日
PAL制度スタート。留学生受け入れ数に全国的な上限(Cap)が導入される。
2024年〜2025年
対象範囲が拡大(ワーホリからの切替、提携校パスウェイ、大学院なども順次対象に)。
2026年1月1日
公立大学の修士・博士課程がPAL対象外に。研究人材の受け入れを優先する方向へ調整。
2026年(現在)
全体の受け入れ枠は前年からさらに縮小。州ごとの競争は引き続き激しい状態です。
【最重要】自分・お子様はPALが必要?
ここが一番知りたいポイントだと思います。留学の種類ごとに整理すると、次のようになります。
✅ 対象外
小学校・中学校・高校(K-12)
私立高校・全寮制(ボーディング)学校へお子様が進学される場合、PALは不要です。義務教育段階の留学生はCap制度そのものの対象外となっています。
✅ 対象外
語学留学(6ヶ月以内)
6ヶ月以内の語学学校通学であれば、学生ビザを取得せず観光ステータス(ビザなし/eTA等)のまま通学が可能なため、PALは関係ありません。
🆕 2026年から対象外
修士・博士課程(公立大学)
2026年1月1日以降の申請から、公立大学(Public DLI)の修士・博士課程はPAL提出が不要になりました。私立大学の大学院は引き続き対象です。
⚠️ 原則必要・狭き門
語学留学(6ヶ月超)/カレッジ・専門学校
6ヶ月を超える語学留学や、私立カレッジ・専門学校への進学は原則PALが必要です。この区分に配分される枠は例年ごくわずかで、狭き門になっています。
⚠️ 原則必要
学部留学・公立カレッジ等
上記のいずれにも当てはまらない、一般的な学部・カレッジ留学は原則PALが必要です。人気の高い州・学校では早めの動きが重要になります。
その他の対象外ケース:交換留学生、既に留学中で同じ学校・同じレベルのままビザを延長する場合、一部の政府優先枠の学生なども対象外です。ご自身のケースが判断しづらい場合は、無理に自己判断せず学校またはカウンセラーにご確認ください。
2026年の受け入れ数はどうなっている?
数字を見ると、現在の「狭さ」が実感しやすくなります。
最大408,000件
2026年 学生ビザ発行予定数(延長分含む全体)
2025年比 約7%減
最大180,000件
うちPAL対象の新規発行予定数
309,670件
PAL対象者からの申請受理上限
(不許可分を見込み多めに設定)
| 州 |
2026年 申請受理上限 |
備考 |
| オンタリオ州 |
104,780件 |
全州で最大の配分。前年から約42%減。 |
| ケベック州 |
93,069件 |
PALの代わりに独自の「CAQ」が必要。 |
| ブリティッシュコロンビア州 |
32,596件 |
私立教育機関への審査が厳格化。 |
弊社の拠点であるBC州・オンタリオ州はいずれも人気の高い留学先で、引き続き狭き門です。特に私立カレッジ・語学学校向けの枠は、例年、州全体の配分のごく一部にとどまります。また、これらの数字は毎年見直されるため、実際に申請される際は必ず最新情報をご確認ください。
狭き門を突破するために、今からできること
「狭き門」と分かっても、動き方次第で選択肢は残せます。特に人気の高い州・学校を目指す場合は、次の3点を意識しておくと安心です。
1
複数の学校・州を候補に入れる
第一志望の学校・州だけに絞ってしまうと、その学校の配分枠がなくなった際に打つ手がなくなります。隣接州や同系統の別の学校もあわせて候補に入れておくと、選択肢を保ちやすくなります。
2
出願開始と同時に動く
PALは学校ごとに割り当てられた枠の中で発行されます。出願・デポジット支払いが早いほど、学校がPALを申請するタイミングも早くなります。合格通知後すぐに動けるよう、資金の準備だけでも先に整えておくのがおすすめです。
3
PAL対象外の選択肢もあわせて検討する
私立高校・全寮制学校(K-12)や6ヶ月以内の語学留学は、そもそもPALの対象外です。目的によっては、こうした選択肢もあわせて検討することで、Cap制度の影響を受けずに留学を計画できる場合があります。
どの組み合わせが現実的か迷う場合は、一人で抱え込まずカウンセラーに相談しながら決めるのも一つの方法です。
【2027年出発希望の方へ】今から動くための準備スケジュール
2027年の州別PAL配分(申請受理数)はまだ発表されていませんが、政府が2025年11月に公表した「2026〜2028年移民レベルプラン」では、2027年の新規留学生受け入れ目標がすでに15万人と示されています。これは2026年の15.5万人からさらに絞り込まれた数字で、2027年も引き続き狭き門になる可能性が高いといえます。
州別のPAL配分数は、いつ発表される?2026年分の州別配分は、2025年11月下旬〜12月上旬に発表された実績があります。2027年分の正式発表はまだ出ていませんが、例年のパターンからすると2026年11月〜12月頃になる可能性が高いと考えられます(確定情報ではないため、発表され次第このページを更新します)。
正式な数字が出る前から動ける準備は、次のようなイメージです(あくまで一般的な目安です)。
〜2026年秋ごろ
情報収集・学校のリストアップ。気になる学校・州を複数ピックアップし、資料請求やカウンセリングを始める時期です。
2026年秋〜初冬ごろ
出願書類(成績証明書・エッセイなど)の準備と、出願先の絞り込み。
2026年11月〜12月ごろ(見込み)
2027年分の州別PAL配分の発表(例年のパターンからの見込み)。発表され次第、本ページを更新します。
2027年冬〜早春ごろ
出願・合格通知(LOA)の取得、進学意思の確定とデポジット支払い。学校がPALを申請できる状態にする重要なステップです。
2027年春ごろ
学校からPALを受領後、LOAとあわせて学生ビザ(Study Permit)を申請。
ビザ発給後
フライト・住居など渡航準備を進めます。
※ 上記はあくまで一般的な目安であり、学校や個別の状況によって前後します。出発時期を早める・遅らせるなど、詳しいスケジュールはカウンセラーにご相談ください。
PALはどうやって取得する?(申請の流れ)
PALは学生本人が政府に直接申請するものではなく、通学予定の学校(DLI)を通じて発行される仕組みです。
→
2
進学の意思を確定し、学費デポジット(一部または全額)を支払う
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→
4
学校からPALを受領(メールまたは学内ポータル経由)
→
5
LOA・PALを揃えて学生ビザ(Study Permit)を申請
※ BC州は比較的発行が早い傾向(デポジット後おおむね数営業日〜1週間程度)。オンタリオ州は学校側の一括申請プロセスを経るため、やや時間がかかる場合があります。
知っておきたい注意点
- 有効期限は発行された年内のみ。2026年に発行されたPALは、原則として2026年12月31日までしか使用できません。
- PALは「その学校・そのプログラム」専用です。出願先の学校やプログラムを変更する場合は、新しい学校で再取得が必要になります。
- ビザが不許可になった場合、同じPALは再利用できません。再申請の際は学校に新しいPALの発行を依頼する必要があります(学校側の残り枠次第では、すぐに発行されないこともあります)。
- 非公式な代行業者による「PAL確約・販売」には注意してください。PALはあくまで学校を通じて州政府から公式に発行されるものです。
よくある質問
PALがないと学生ビザは絶対に取れない?
対象者の場合、PALが無いまま申請すると、不許可ではなく「未処理」として書類ごと差し戻されます。上記の対象外条件に当てはまらない限り、必須の書類と考えてください。
ケベック州で留学する場合もPALが必要?
ケベック州はPALの代わりに、州独自の「CAQ(ケベック受入証明書)」が同じ役割を果たします。
PALさえ取得すれば留学ビザは確実に取れる?
いいえ。PALは「州の受け入れ枠の中に自分の席がある」ことを示すだけで、資金証明や渡航目的の説明など、通常の学生ビザ審査基準は別途すべて満たす必要があります。
高校生の子どもの留学にも関係ある?
いいえ。小・中・高校(K-12)の留学生はPAL制度そのものの対象外です。私立高校・ボーディングスクールへのご入学準備は、この制度を気にせず進めていただけます。
ご自身・お子様のケースがどの区分にあたるか分かりにくい場合や、学校選び・出願スケジュールにご不安がある方は、お気軽にマイルストーンカナダの無料相談をご利用ください。