※各サービス・銀行の情報は頻繁に更新されるため最新状態が反映されていない場合があります、ご了承下さい。
海外送金 基礎知識
海外送金とは簡単に言うと「お金を海外へ移動すること」を言います。
(例1)他人へ送金する
留学先の学校やエージェントなど。
(例2)自分や家族へ送金する
既に海外に居る人(自分、家族)へ生活資金などを送る。この場合、受取人が海外で口座を持っている必要があります。送金は自分でオンラインで行うか(WISE等で可能)、日本にいる家族が行うのが一般的です。
海外送金に関わる「コスト」
海外送金に関わってくる手数料は主に3つあります。
- 送金側の銀行に払う手数料
- 受取側の銀行に払う手数料
- 通貨の交換レートに含まれる手数料
コスト1:送金手数料(送金元の銀行へ払うもの)
送金手数料は、銀行が独自に定めています。以下に示す各銀行の比較をご覧下さい。
リンクをクリックすると、その銀行ウェブサイトの手数料がわかるページが開きます。
海外送金手数料比較(2022年1月時点) | |
楽天銀行 | :750円 |
新生銀行ゴーレミット | :2000円 |
SMBC信託PRESTIA |
:2000円~ |
ゆうちょ銀行 | :3000円 |
三菱東京UFJ銀行 | :6500円 |
三井住友銀行 | :3500円 |
ソニー銀行 | :3000円 |
みずほ銀行 | :8500円 |
りそな銀行 | :7500円 |
コスト2:中継・受取り銀行の手数料
海外送金では「受取り側銀行」でも手数料をとられます。銀行によって手数料は異なり、一般的に10~30ドル程度かかると考えておきましょう。日本の銀行の手数料に注目してると忘れやすい部分です。
中継銀行・受取り銀行の手数料の引かれ方は
・送金額から自動的に引かれる
・送金時に予め支払う
のどちらかです。
送金時に中継銀行への手数料を払えば、入金額をぴったり合わせられます。例えば学費など、金額が少しでもブレてはいけない時に便利ですが、学校・エージェントからの請求書に受取銀行の手数料が含まれている場合は、送金手数料のみ支払えば問題ありません。
コスト3:交換レート(為替手数料)
海外送金で適用される為替レートは、銀行が独自に定めるTTSレート(銀行が顧客に外貨を売るときのレート)が利用されます。銀行を介して両替をする際はTTSレートより良いレートになる事は絶対にありません。
TTSレートは各銀行が毎朝適用レートを決定しています。レートは銀行により若干異なるにしても殆ど同じで、おおよそ1.6円前後が相場に加算された数字となっており、この1.6円が銀行にとっての両替手数料です。
送金手数料などに目を奪われがちですが、実際はこの両替手数料の方が圧倒的に高いため隠れコストとも呼ばれます。
例えば100万円を送金する時にレートが1円動くと1万円以上の差が生まれます。
海外送金で損得に関わってくるのは実は送金手数料ではなく為替レートという事を肝に銘じておきましょう。
ワイズ(Wise)
特にコスパ良く海外送金できる方法は、ワイズ(旧トランスファーワイズ)です。世界で1600万人以上の利用者がおり、信頼性や手数料の安さが特徴のサービス。
<送金レートが安い>
ワイズの強みは、隠れコストがない為替レートが使われている点です。銀行には独自のレート(TTSレート)があり、実質相場より、およそ1.6円手数料が上乗せされています。この100万円の送金ではカナダの場合2万円弱ほどになります。(為替レートが1ドル85円前後の場合)ワイズではこの隠れコストが含まれないため、安く送金が出来るのです。
【安さの理由】実際は海外送金をしておらず、ワイズがそれぞれの国に保管している資金を相殺する事でお金を移動しています。そのため、一般の銀行で発生する為替レート手数料が実質ゼロとなっています。
<送金手数料も安い>
銀行は為替手数料に加えて、送金側で3000~5000円ほどの手数料、また受取り銀行でも20~30ドルの手数料が発生しますが、ワイズはまず受取り銀行の手数料がありません。またワイズへ払う手数料は送金額によって変化しますが目安としては30万円で1700円、50万円で約2800円、100万円で約5500円程度です(2018年9月現在)。送金額によっては、銀行の手数料の半分以下になるケースもあります。
詳しくはワイズの使い方をご覧ください。
銀行窓口で海外送金
最もオーソドックスな送金方法は、海外業務を扱っている最寄の銀行窓口での手続きです。通常は自分の口座がある銀行(マイナンバー提出済み)でないと手続き出来ません。
どこの銀行で送金をするか?
海外送金はどこの銀行・支店でも扱っている訳ではありませんので、事前にご自分が口座を持つ銀行に扱っているかご確認下さい。地方銀行や信用金庫の場合は送金を取り扱っていないケースもあります。
都市銀行でも店舗によって扱ってないケースもあります。仮に取り扱っていても海外取引を直接していない銀行では都市銀行などを中継するため手数料が高くとられる事もあります。可能なら大手都市銀行の利用がベストです。
必要な情報
海外送金にあたっては、送り先の銀行に関する以下の情報を、事前に確認してください。
(送金には、必ずしも全てが必須という訳ではありません)
- 銀行名
- 支店名
- 銀行番号(Institution Number) ※アメリカの場合ABAと呼ばれるコードを指す
カナダの例:Bank of Montreal:001、Scotiabank:002、Royal Bank:003、TD Canada Trust:004、CIBC:010) - 支店番号(Transit Number)
- 支店住所
- SWIFTコード(世界中の銀行を区別する8~11桁のコード。これが無い銀行はそもそも海外送金を扱えない)
- 口座名義
- 口座番号
- 受取人住所
送金の手続き
送金の手続きは、銀行窓口で海外送金の申し込み用紙を記入するケース、支店のテレビ窓口(三菱UFJなど)で対応する場合などがあり、銀行によっても異なります。ただ通常はその銀行に口座を所有しており、かつマイナンバーを提出済みでないと受け付けてもらえません。本人が既にカナダにいる場合は家族などへ依頼するのが現実的です。
ゆうちょ銀行
ゆうちょ銀行からも手軽に海外送金が出来ます。しかも手数料3000円(ゆうちょダイレクトの場合)という銀行にしては比較的安価な設定となっています。(窓口で依頼する場合は7000円:2022/1時点)
ただし他の銀行と比べ送金に時間がかかる傾向があり、カナダは着金まで約1週間程かかりますので急ぎの人には向きません。小さい支店・出張所などでは送金業務を行っていない場合もあります。
楽天銀行で海外送金
オンライン専門の銀行である楽天銀行では、海外送金がなんと手数料750円で、銀行からの送金では業界最安値です。手数料の安さも強みですが、なによりオンラインで送金出来る事、事前に送金先の登録が不要である事なども便利なポイント。
例えば、留学や出張先の現地で口座を作れば、家族へ依頼しなくても自分で送金が出来てしまうという訳です。口座維持費も無料なので、海外滞在に合わせて口座を作っても良さそうです。
- 楽天銀行のメリット
-
- 手数料が業界最安値
- 事前に送金先の登録が不要
- 口座開設の申し込みもオンラインで完結(申込書の記入や押印なし)
- オンラインだから24時間、送金設定が可能
- 楽天スーパーポイントが貯まって使える
- 口座維持手数料・同行間振込手数料無料
なお、送金限度額が以下のように決まっています。大きな金額を送金する場合はご注意下さい。
一回の送金限度額:100万円
一日の送金限度額:100万円
一カ月の送金限度額:200万円
一年間の送金限度額:500万円
海外での着金は、三菱東京UFJのように即日という訳にはいきませんが、ゆうちょ銀行ほど時間はかかりません。サービスの概要や申し込み手順はこちらのページをご覧ください。→ 楽天銀行の海外送金