ボドウェル・ハイスクール:恵まれた立地の全寮制インターナショナルスクール
カナダへの高校留学をご検討中の親御さんにとって、お子様の未来を託すに足る環境とは何でしょうか。それは、優れた学業成績だけを生み出す場ではなく、多感で最も成長著しい10代後半という時期に、安全かつ刺激的な環境で、知性、人間性、そして自立心を総合的に育む場所ではないでしょうか。バンクーバーにキャンパスを構えるボドウェル・ハイスクールは、まさにそのような「教育共同体」として、世界中の家族から信頼を集める全寮制私立高校です。本記事では、親御さんの深い関心に応えるべく、数字や制度の背景にある教育哲学と、お子様の具体的な成長ストーリーに焦点を当てながら、詳細に解説します。
学校の概要・特徴:「多様性の中の統合」を体現する教育コミュニティ
ボドウェル・ハイスクールは、1991年の創立以来、グレード8-12(日本の中学2年生~高校3年生)の学生を対象に、「多様性の中の統合 (Unity through Diversity)」を教育理念の中心に掲げてきました。約650名の学生が在籍し、その約85%がカナダ国外からの留学生という構成は、単なる「国際色豊か」という言葉を超えています。ここでは、日常のあらゆる場面で、異なる文化的背景、価値観、母国語を持つ生徒たちが交流を深めます。この環境は、表面的な英語力以上の、「異質なものを理解し、協働する力」という、未来のグローバル社会で必須の真の教養を自然と培います。
柔軟な「トリメスター制(3学期制)」 は、日本の教育スケジュールとの親和性の高さが魅力です。年3回(9月、1月、4月)の入学機会は、お子様の卒業時期や語学準備に合わせた柔軟な計画を可能にします。また、英語力が基準に達していなくても、条件付き入学が認められるケースがあり、現地での集中的な英語サポート(ESL)を受けながら正規課程にスムーズに移行できる道筋が整備されています。これは、留学の「最初の一歩」を踏み出しやすくする、重要な配慮です。
ロケーション:学習に最適な、安全でインスピレーションに満ちた環境
キャンパスは、バンクーバーの中心業務地区からフェリーで約20分の、ノースバンクーバーの高台にあります。この地域は、豊かな自然に囲まれた高級住宅街として知られ、カナダでも指折りの治安の良さが評価されています。キャンパスからはバラード入江を隔ててバンクーバーのダウンタウンとスタンレーパークの全景が一望でき、日常的に壮大な景観に触れられることは、学生の心を豊かにし、視野を広げます。
自然環境は教育の一部です。周辺にはハイキングトレイルやサイクリングロードが整備され、アウトドアアクティビティが盛んです。一方で、週末には頻繁に運行される公共交通機関を利用してダウンタウンにアクセスでき、美術館、コンサート、国際的なイベントなど、都市の文化的刺激も簡単に得られます。この「静と動」、「自然と都市」の絶妙なバランスが、バランスの取れた人格形成を後押しする理想的なロケーションと言えるでしょう。
住まいについて:生活そのものが教育となる「第二の家庭」
全寮制の核心は、生活のあらゆる瞬間が学びと成長の機会となる点にあります。ボドウェルの寮は、管理された「宿泊施設」ではなく、思いやりと責任感を学ぶ「生活の教室」です。
- ハウス・ペアレント制度の深い役割:各フロアに常駐するハウス・ペアレントは、単なる監督者ではなく、人生のメンターとしての役割を担います。体調の些細な変化、ホームシック、友人関係の悩みなど、親御さんであれば気づくようなサインを日常的に見守り、適切なサポートを提供します。彼らとの定期的な対話を通じて、生徒は自己を客観視し、問題解決能力を身につけていきます。
- 規則と自由のバランス:門限、学習時間、電子機器の使用ルールなど、明確な規則は、青少年に必要な生活リズムと自律性を形作るための枠組みです。この枠組みがあるからこそ、その中で与えられる自由(週末の外出計画立案など)に責任が伴うことを学びます。
- グローバルな「家族」の形成:ルームメイトやフロアメイトは、必然的に多様な国籍の生徒になります。共同生活では、文化の違いから生じる小さな摩擦も貴重な学習材料です。それを乗り越えて築かれる友情は、一生の財産となり、未来の人的ネットワークの基盤となります。
教育システム:知性と人格を結びつける「ボドウェル・メソッド」
ボドウェルの教育は、BC州の厳格なカリキュラムを基盤としつつ、それを超える独自の価値を提供します。その根幹にあるのは、学業の成功と人格の成長を分離せず、相互に強化し合うというアプローチです。
- **アドバイザリー・プログラム:一人ひとりに寄り添う羅針盤****: 20名程度の少人数グループに割り当てられる専任アドバイザーは、担任教師以上の存在です。週に数回行われるアドバイザリーセッションでは、成績の振り返りだけでなく、目標設定、時間管理、ストレス対処法など、「学習する力」そのものに焦点を当てた指導が行われます。アドバイザーは大学進学カウンセラーやハウス・ペアレントとも緊密に連携し、生徒を360度からサポートします。
- 週末活動の教育的意図:ボランティア活動(地域清掃、フードバンクなど)、スキーやハイキングなどのアウトドア、美術館巡りやワークショップ参加など、多岐にわたる週末活動は、単なる娯楽ではありません。これらは、リーダーシップ、社会的責任、チームワーク、文化的感受性を実践を通じて育む、正式な教育プログラムの一環として設計されています。「教室の外でこそ、真の学びがある」という理念の体現です。
- アカデミックサポートの多層性:ESLサポートに加え、特定科目のチュータリング、学習スキル(ノートの取り方、論文の書き方など)を教えるワークショップなど、様々な学習ニーズに対応する層の厚いサポート体制が特徴です。全ての学生が自分のペースで、確実に学力を向上させられる環境が整っています。
大学進学:単なる「合格」からその「先」を見据えた指導
ボドウェルの圧倒的な大学進学実績(卒業生の大多数がカナダ及び世界各国の大学に進学)は、単なる受験対策の結果ではありません。それは、同校の総合的な教育が、大学が求める「点数だけではない、豊かな資質を持つ学生」を自然と育て上げるからです。
- 戦略的で個人対応型の進路指導:早期(多くの場合グレード10から)から始まる進路探求の対話を通じて、カウンセラーは生徒の興味、強み、キャリアの可能性を一緒に探ります。その上で、エッセイの作成や課外活動記録のまとめ方に至るまで、一人ひとりの「物語」を最大限に引き出す出願サポートを行います。
- 全寮制が生むアピールポイント:大学は、寮生活でのリーダーシップ経験(ハウスキャプテンなど)、多文化環境での調整力、規則のある共同体生活で培われた責任感といった「人間的成熟度」を高く評価します。ボドウェルの学生は、学業成績に加えて、これらの説得力ある実体験をアピールできます。
- 生涯続くネットワーク:ボドウェルの卒業生ネットワークは世界中に広がっており、大学進学後や就職活動においても、大きな支えとなります。このコミュニティへの帰属意識は、進学後も続く貴重な財産です。
授業料と関連費用(参考情報)
留学費用は計画の重要な部分です。ボドウェルの費用は授業料、寮費、食費、各種活動費などを含んだ包括的な年間費用となっていることが多く、想定外の出費が少ないのが特徴です。2023-2024年度の概算では、年間の総費用は約7万~7万5,000カナダドル(学費・寮費・食費・保険等を含む)が目安となります。ただし、為替レートや年度によって変動するため、最新かつ詳細な情報は、学校公式サイトまたは当社までお問い合わせください。
マイルストーンカナダからのまとめ:
ボドウェル・ハイスクールを選ぶことは、お子様に「カナダの高校卒業資格」という資格以上に、「自分とは異なる他者と共に生き、学び、リードする能力」 という、一生役立つコンピテンシーを贈ることです。全寮制という環境は、時に厳しくもあり、また温かくもありますが、そこでの成功と失敗のすべてが、強靭な精神と広い視野を育みます。親御さんとして、お子様の可能性を信じて一歩を踏み出させたいとお考えなら、ボドウェルは、その信頼に応え、期待を大きく超える成長を保証する、確かな教育の場となるでしょう。
Branksome Hall/トロントの名門女子校
カナダ私立高校の料金ガイド
学校タイプ別の費用と特徴
カナダの私立高校への留学を考える際、授業料は最も気になる要素のひとつでしょう。カナダの私立高校は学校によって教育方針、設備、留学生へのサポート体制が大きく異なり、それに伴って授業料にも大きな差があります。このページでは、カナダの私立高校をタイプ別に分類し、それぞれの特徴とおおよその費用相場を解説します。
1. カナダ人中心の伝統・格式重視型私立校
一般的に長い歴史を持ち、伝統的な教育理念、高い大学進学率、全寮制いわゆるボーディングスクールが特徴としてあげられる学校です。これらの学校は数が非常に多くあり、小規模から1000人を超える大規模校まで多彩です。また留学生向けの授業料が高い事も大きな特徴です。
特徴:
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長い歴史と確立された教育理念を持つ
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カナダ人学生が大多数を占め、留学生は少数
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アカデミックな厳しさと課外活動(スポーツ、芸術など)の両方を重視
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大学進学実績が高い学校が多い
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寮を備えた全寮制(ボーディングスクール)も多い
料金相場:
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授業料(年間): 35,000〜65,000カナダドル
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寮費・食費(年間、適用する場合): 20,000〜30,000カナダドル
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その他費用(登録料、活動費、制服など): 3,000〜8,000カナダドル
総費用の目安(年間): 58,000〜103,000カナダドル
留意点: 入学審査が厳しく、英語力(多くの場合IELTSやTOEFLスコア要求)と学業成績が求められます。留学生向けの英語サポート(ESL)はあるものの、基本的な授業は英語ネイティブ向けのため、高い英語力が必要です。
2. 留学生中心のインターナショナルスクール
特徴:
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世界中からの留学生を積極的に受け入れ
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英語を第二言語とする学生向けのカリキュラムとESLサポートが充実
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多文化環境で、留学生同士の交流が活発
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比較的都会に位置することが多い
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柔軟な入学時期を設けている場合が多い
料金相場:
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授業料(年間): 20,000〜33,000カナダドル
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ホームステイ手配料・費用(年間): 10,000〜15,000カナダドル(ホームステイの場合)
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その他費用(登録料、教材費、保険など): 2,000〜5,000カナダドル
総費用の目安(年間): 30,000〜50,000カナダドル
留意点: 英語力の入学基準が比較的柔軟な学校が多いですが、学校によっては一定の英語力が求められる場合もあります。カナダ人学生との交流機会が限られることがあるので、学校のプログラム内容を確認しましょう。
その他要素と費用の関係
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立地: 都市部や郊外など学校の立地は様々ですが、立地と留学費用は必ずしも相関はありません。都市部は住宅費用が高いですが、料金が抑えめの留学生対象の学校はコストパフォーマンスが高いです。
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寮 vs ホームステイ: 寮はホームステイより高額になる傾向がありますが、サービス・サポート体制が根本的に異なります。
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付帯サービス: 空港送迎、ガーディアンサービス、個別チューターなど、追加サービスによって費用が増加します。
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保険: 健康保険は必須で、年間1,000〜2,000カナダドルが相場です。
まとめ:学校選びのポイント
カナダの私立高校選びでは、授業料だけで判断するのではなく、学校の教育理念、留学生サポート体制、立地、自分の英語力や学業目標に合っているかという点を総合的に考慮することが大切です。伝統校は高額ですが確かな教育環境とネットワークを提供し、インターナショナルスクールは留学生にとって過ごしやすい環境を整えています。
弊社マイルストーンカナダでは、ご予算や教育目標に合わせて最適な学校選びをお手伝いします。各学校の詳細な費用内訳や入学条件について、お気軽にご相談ください。
私立高校と公立高校の違い
カナダの高校留学の検討で最初に突き当たる壁が「公立(Public)」と「私立(Private)」のどちらを選ぶかという選択です。
カナダは公立教育の質が非常に高いことで知られていますが、一方で留学生へのサポート体制や大学進学実績においては、私立校が圧倒的な優位性を持ちます。
本記事では、進学支援、教育の質、入学の柔軟性など、5つの重要なポイントで両者を比較・吟味します。
1. 教育の質とクラス人数
公立高校
教育方針の根底にあるのは「ダイバーシティ(多様性)」と「インクルージョン(包括性)」です。多様な経済背景、人種、能力を持つ生徒が共に学びます。
一方で1クラス25~30名、学校全体では1000名以上など、集団学習が基本です。また留学生を受け入れてはいますが、留学生が前提のシステムではありません。英語が未熟なうちは授業についていくのが難しいというリスクもあります。
私立高校
教育の質が「学校のブランド」に直結するため、カリキュラムの改善サイクルが速いのが特徴で、AP(Advanced Placement)やIB(国際バカロレア)の導入、そして現在はSTEM(STEAM)を取り入れている学校が増加しています。
1クラス10~20名の少人数制が主流で、教師の目が届きやすく、質問しやすい環境です。難関大学進学に有利なプログラムが充実している学校が多いのが特徴です。
さらに学校によって、余裕のある学生は多くの単位を取得し、早めの卒業または大学の単位取得にもチャレンジ出来るオプションを用意しています。留学生の多様なアカデミック・ニーズを受け止めています。
2. 大学進学の支援体制:受け身のサポートか、攻めのサポートか
もっとも大きな違いが出るのが、卒業後の進路サポートです。
公立高校
進学カウンセラー1人が数百名の生徒を担当します。希望者にはアドバイスが提供されますが、基本は「単位取得の管理」が中心で、大学選びや願書作成は、生徒が自主的に動く必要があります。進学よりも「卒業」を目標とした支援体制です。
私立高校
多くの私立高校は、大学進学を目標とした支援体制に力を入れています。進路戦略、出願対策、大学とのコネクションといった学校の援助が学生の進学を支えます。
通常は大学進学専門のアドバイザーが在籍。教師・生徒間の距離が近いため、一人ひとりの志望校に合わせたエッセイ(志望理由書)の添削や、推薦状の準備、面接対策までマンツーマンに近い形で伴走します。統計(Statistics Canada)によると、23歳時点での大学卒業率は、私立校出身者(約35%)が公立校出身者(約21%)を大きく上回っています。
3.留学生サポート体制
現実に留学がスタートすると「言葉が通じない」「友達ができない」「食事が合わない」といった、留学生ならではの壁に必ず直面します。公立と私立では、このような留学生固有の悩みを支える体制に大きな違いがあります。
公立高校:標準的なESLクラスや英語補習はありますが、人数が多いため個別指導・サポートとは異なります。英語力は現地の同級生とのコミュニケーションに直結しますので、英語の壁を越えてコミュニティに飛び込む積極性が求められます。
私立高校:多くの学校は、英語力が十分でない学生のサポートや育成の専門家と言っても過言ではありません。「英語を学ぶ」だけでなく、「英語で授業を理解するためのサポート」が充実しています。放課後の無料チューター(家庭教師)制度や、少人数クラスでのきめ細かなフォローで、「英語」と「学業」を同時並行で伸ばすサポート体制があります。
また多くの私立校(特にボーディングスクール)では放課後や週末もアクティビティが用意されていますので、自動的に学生の輪・コミュニティへ参加する事になります。
4. 入学タイミングの柔軟性
日本の教育課程(3月卒業)からスムーズに移行したい場合、入学時期は重要です。
公立高校
基本は9月と2月の年2回。出願期限も半年以上前に締め切られることが多く、早めの準備が欠かせません。
私立高校
9月・1月・5月など、年3学期制を採用している学校もあり、入学タイミングが非常に柔軟です(学校によっては年5回以上の学校もあります)。日本の高校を中途退学してすぐに編入したいといったケースにも対応しやすいのがメリットです。
| 比較項目 | カナダ公立高校 | カナダ私立高校 |
|---|---|---|
| 学費 | 低〜中 $17,000前後/年 |
中〜高(合理的) $20,000~30,000前後/年 |
| 教育の質・個別性 | △(地域により差) | ◎(進学実績・少人数) |
| 入学の柔軟性 | △(2回) | ◎(3回以上・相談可) |
| 寮・生活サポート | △(基本ホームステイ) | ◎(寮あり・充実) |
| 安全性・環境 | ◎(治安良好・多文化) | |
大学進学に有利?APとは
海外の進学校や国際的な教育環境で耳にすることが多い「AP(エーピー)」。 「難しそうだけど、何に役立つの?」「カナダの高校にもあるの?」といった疑問をお持ちの方に向けて、その歴史から活用のポイントまでを詳しく解説します。
AP(Advanced Placement)とは?
APは、米国の非営利団体「College Board(カレッジボード)」が提供する、高校生が大学初級レベルのカリキュラムを履修し、試験を受けることができるプログラムです。
APの目的と歴史
1950年代、米国の名門校(ハーバード、イェール、プリンストン等)と名門高校が連携し、「優秀な生徒が高校と大学で同じ内容を重複して学ぶ無駄を省く」ことを目的に誕生しました。
高校生に質の高い学術的挑戦の場を提供し、大学入学後の学習をスムーズにすること、また大学の単位認定を通じて卒業までの時間を有効活用することを目的としています。
カナダと世界での普及率
APは米国発祥の制度ですが、現在は世界中で高く評価されています。
- カナダでの普及: カナダは米国以外でAPが最も盛んな国の一つです。多くの州立・私立高校で導入されており、特に進学校(アカデミック校)では標準的に提供されています。ブリティッシュ・コロンビア州(BC州)などでは、大学1年生の50%以上が少なくとも1科目のAPを履修しているというデータもあります。
- 世界的な認知度: 現在、世界140カ国以上、約2万校の高校で導入されています。北米(米国・カナダ)だけでなく、英国、オーストラリア、欧州、アジアなど、世界中の4,000以上の大学が入試の評価対象や単位認定の対象として採用しています。
どのような学校がAPを取り入れているか
APは、全ての高校にあるわけではありません。主に以下のような学校で見られます。
- 進学実績を重視する私立・公立高校: 大学進学を前提とした「アカデミック・トラック」を持つ学校です。
- コース選択の柔軟性を重視する学校: IB(国際バカロレア)が「全科目をバランスよく学ぶパッケージ」なのに対し、APは**「得意な1科目から履修できる」**のが特徴です。そのため、生徒の個性を伸ばしたい学校が好んで採用します。
- 北米の大学への進学に強い学校: 米国やカナダの難関大学を目指す生徒が多い学校では、AP科目の充実度が学校選びの指標の一つになります。
知っておきたい「活用のポイント」
APを履修・受験することには、大きく3つのメリットがあります。
① 大学入試での強力なアピール
難易度の高いAP科目を履修していることは、大学の審査官に対して「私は大学レベルの学習に耐えうる学力と意欲がある」という証明になります。特に米国・カナダの名門大学では、GPA(内申点)に加えてAPのスコアが重視されます。
② 大学の単位として認定される(時短・節約)
5月に行われる統一試験で一定以上のスコア(通常5点満点中3〜4点以上)を取得すると、大学入学後に**「その科目の単位」として認められる**ことがあります。
- 学費の節約: 単位が認定されれば、その分の学費を払わずに済みます。
- 飛び級・早期卒業: 1学期分、あるいは1年分の単位を高校時代に取得し、早期卒業する学生も珍しくありません。
③ 特定分野の専門性を深められる
「数学は得意だけど歴史は苦手」という場合でも、数学(Calculus)だけAPを取るといった選択が可能です。将来の専攻が決まっている生徒にとって、高校のうちから専門知識を深められる絶好の機会です。
自分に合った「挑戦」を選ぼう
APは、ただの「難しい授業」ではありません。大学での学びを一歩リードし、将来の可能性を広げるための強力なツールです。 カナダ留学を検討されている方は、志望校がどのようなAP科目を提供しているか、ぜひチェックしてみてください。
具体的な科目サンプルと学習内容
AP Calculus AB / BC(微積分学)
理系・経済系を目指す生徒にとって「必須」とも言える、APの中で最もメジャーな科目の一つです。日本の高校数学の範囲を超え、大学1年生で学ぶ内容に踏み込みます。
- 学習内容の例:
- Limits and Continuity(極限と連続性): 関数の挙動を極限まで分析します。
- Differentiation(微分): 変化率や曲線の傾きを求め、物理的な運動や最適化問題に応用します。
- Integration(積分): 面積や体積を求めるだけでなく、蓄積される量の計算に応用します。
- ここが「大学レベル」: 単に計算式を解く力だけでなく、「なぜその公式が成り立つのか」という概念の理解や、現実世界の複雑な現象(例:ロケットの加速や感染症の広がり)を数式に落とし込む記述力が求められます。
- 将来の進路: 工学、コンピュータサイエンス、物理学、経済学、医学など。
AP Psychology(心理学)
「人間はどうしてそのように行動するのか?」を探求する科目です。専門用語が多く難易度は高いですが、身近なトピックが多いため、文理問わず非常に人気があります。
- 学習内容の例:
- Biological Bases of Behavior(行動の生物学的基礎): 脳の構造や神経伝達物質が、感情や行動にどう影響するかを学びます。
- Cognitive Psychology(認知心理学): 記憶の仕組み、忘却の原因、言語習得のプロセスを分析します。
- Social Psychology(社会心理学): 集団心理、偏見、服従など、他者との関わりの中で生まれる心理現象を学びます。
- ここが「大学レベル」: 心理学の実験手法や統計データの読み方も学びます。単なる読み物としての心理学ではなく、科学的根拠(エビデンス)に基づいて人間を理解する「行動科学」としての視点を養います。
- 将来の進路: 心理療法士、マーケティング、人事、教育、法執行機関(プロファイリングなど)など。
AP試験の構成(共通)
どの科目も、毎年5月に行われる試験は主に以下の2部構成になっています。
- Multiple-Choice Questions (MCQ): 選択式の問題。正確な知識とスピードが求められます。
- Free-Response Questions (FRQ): 記述式の問題。計算過程の説明、実験のデザイン、あるいは与えられた資料を分析してエッセイを書くなど、論理的思考力が試されます。
私立高校の選び方:5つのポイント
【カナダ留学】自分にぴったりの学校が見つかる!私立高校選び「5つの基準」
カナダの私立高校選びで迷っていませんか?学校数は多く、特徴も千差万別。闇雲に探し始めると、検討に膨大な時間がかかってしまいます。
そこで今回は、学校選びの迷いを減らすために、私立学校を分類する**「5つの基準」**を解説します。この基準に沿って整理すれば、自分に合った学校が驚くほど見つけやすくなります。
動画でも当ページの内容を解説中!
1.立地(環境と利便性)
学校の立地は、日々の生活スタイルに直結します。

- 郊外型
都会から離れた立地で、一般的に自然に囲まれた穏やかな環境で、キャンパスや敷地もゆとりのあるスペースを確保しています。落ち着いて勉強に専念できます。学校によっては歴史ある石造りの校舎を持つ学校もあります。
学校例:アバディーンホール、ローリエイトカレッジ、Pickering College、Brentwood College Schoolなど - 都市近郊型
落ち着いた地域・住宅街などで生活と勉強に取り組みつつ、都市へのアクセスも良好な「良いとこ取り」タイプ。都市部はイベント、アクティビティ、文化施設など魅力的な活動がしやすく、スポーツの交流やプロスポーツ観戦も出来るので若者に人気です。
学校例:Bodwell High School、Bronte College、UISなど - 都心型
都会のビルの中にあるモダンなキャンパスが特徴です。利便性は抜群ですが、グラウンドや体育館などの施設は校舎から離れている傾向にあります。一方で、都会型の学校は非常に柔軟な学習システムや強化された大学進学のサポート体制など、他の高校にない機能的な一面を強みとしています。
学校例:Alexander Academy、ILAC High School、Coquitlam Collegeなど
2.留学生比率
私立高校・ボーディングスクールは、もともと「留学生」をターゲットにしたスタンスか、「ローカル学生を対象に始まったか」で特徴が大きく異なります。
- 留学生中心(インターナショナル)
世界中から学生が集まる国際色豊かな環境。留学生ならではの不安や弱点をよく理解し、サポート体制が整っている。英語サポートが手厚く、留学生同士で切磋琢磨できる安心感があります。自分に似た境遇の人が多い「留学生フレンドリー」な環境のため、輪に入りやすく、生徒の自立も促します。 - 現地生中心(カナダ人中心)
現地の学生に囲まれて学ぶスタイル。高い英語力が必要とされますが、より現地の生活に近い環境で過ごせます。歴史の長い学校が多く、男子校・女子高など格式を重視した学校も多く含まれます。学生になじむために初めから一定の英語力が望まれます。
3.学費
公立学校(年間約1.7万ドル程度)との比較で考えると分かりやすいです。(寮費を含まない料金です)
- 2万~3万ドル前後
私立ならではの手厚いサポートがありながら、費用を抑えられる学校。留学生を中心とした高校はこの価格帯に多い傾向にあります。私立校の企業努力により、高いサポート体制・システムながらも、フェアな価格で教育が受けられる。 - 3万ドル〜(高額帯)
歴史ある名門校や全寮制の学校は比較的この価格帯に含まれます。カナダは、ローカル学生と留学生は学費を大きく変える仕組みが浸透しており、もともとカナダ人が中心の学校は高額になりやすいと思われます。しかしながら、教育・環境・威厳や格式といった点で高い満足度をもたらします。
4.滞在形態(全寮制かどうか)
- 寮(ボーディング)
キャンパス内、または近隣に寮があるタイプ。学校運営のシャトルバスで通学する場合もあります。寮の枠が限られる場合や、部屋数が十分にあり希望すれば全員入寮できる学校もあります。男子寮と女子寮は通常、物理的に離れたエリアに設置されるのが通常です。 - ホームステイ
都心型の学校に多いスタイル。厳しい審査を通り、10代の若者を受け入れるに適したホストを学校が選定します。アバディーンホールのように、学校の先生がホストファミリーになるユニークな制度を持つ学校もあります。
5.共学か男女別か
- 共学
カナダの私立高校は、圧倒的多数がこのタイプで、特に留学生の多い学校は基本的に共学です。 - 男女別
現地のローカル校に一部見られます(特に女子校が多い傾向)。
まとめ
「都会で便利に過ごしたいか」「自然の中でしっかり学びたいか」「予算はどのくらいか」……。まずは上記5つの基準で希望を整理してみましょう。それだけでも、対象校が絞られて、検討が進みやすくなります。
マイルストーンカナダでは、オンタリオ州・BC州の私立高校・ボーディングスクールを中心に、現地エージェントならではの視点で学校選びをサポートしています。気になることがあれば、お気軽にご相談ください。



